福島第一原子力発電所を本日１年１０か月ぶりに訪れた日本の岸田文雄首相は、アルプス（多核種除去設備）処理水の海洋放出に関する安全性の確保を強調しました。岸田首相は、アルプス処理水の海洋放出は国際安全基準に合致しており、放射線影響は無視できるほど少ないとの結論を受けたと報告しました。
岸田首相は、「ＩＡＥＡ（国際原子力機関）のグロッシー事務局長から包括報告書を受け取りましたが、この中で、ＡＬＰＳ処理水の海洋放出は関連する国際安全基準に合致しており、人及び環境に対し、無視できるほどの放射線影響と結論付けられています」と述べました。また、彼はアルプス処理水の海洋放出に関する設備や汚染された水を浄化する設備を直接視察し、関係者から直接報告を受けたことを明らかにしました。
岸田首相は、長期的な取り組みとしてのアルプス処理水の海洋放出について、「安全性の確保や風評対策に関する取組について、東京電力においても、会長、社長の真摯なリーダーシップの下、会社を挙げて、緊張感を持って万全を尽くすよう求めました」と強調しました。
岸田首相は、国際社会への説明についても言及し、「科学的な根拠に基づき、透明性高く、そして丁寧に、国内外に対して情報発信をしていきたいと考えております」と述べました。彼はさらに、「科学的な知見に基づく冷静な対応が広がっている」とし、引き続き国際社会への理解促進を図る考えを示しました。
岸田首相は、漁業者や関係者の理解を得るための努力についても言及し、「漁業者の皆様からの懸念や要望に寄り添いながら、対応していくことが必要であると考えております」と述べました。また、風評被害への対策に関しては、安全性の確保に基づく透明な情報発信が重要であるとし、「政府を挙げて風評対策に全力を尽くしてまいります」と述べました。
岸田首相は最後に、福島第一原発の廃炉についても触れ、「廃炉作業が本格化する中で、アルプス処理水を処分し、タンクを減らすことが必要であると考えています」と述べ、安全性の確保と風評対策に万全を期す姿勢を強調しました。
「News Times 動向調査」（首相官邸ホームページ – URL）を加工して作成
Comments