ジェフリー・エプスタイン (Jeffrey Epstein) の関連ファイルが公開された後、元ハーバード大学学長で元米財務長官のラリー・サマーズ (Larry Summers) 氏は、自身とエプスタインとの親密なメールのやり取りが明らかになり、公の役割から退くことを表明した。2018年から2019年にかけての複数のメールで、サマーズ氏は自身が「メンティー」として表現した女性との関係を深めるためにエプスタインから助言を求め、「ウィングマン」として振る舞うエプスタインの提案を受けていた。
メールの中でサマーズ氏は、当時既婚であったにもかかわらず、女性との関係で感じているもどかしさを打ち明けている。サマーズ氏は「何してるの?」と尋ねると、女性は「忙しい」と答え、彼は「ずいぶん気をもたせるね」と書いた。これに対しエプスタインは「彼女は賢い。過去の失敗を償わせているんだよ。」と返していた。
また、サマーズ氏とエプスタインは#MeToo運動や職場での男女関係についても議論しており、サマーズ氏は女性の知性や、職場で女性に声をかける男性への過剰な罰則について過去に問題視された態度を示していた。ある2017年のメールでは、「世界のIQの半分は女性が持っているが、彼女らが人口の51%以上であることはあまり述べられない」と記している。
サマーズ氏は声明で、大きな過ちであったと述べ、エプスタインとの関係を深く後悔していると語った。直接的に犯罪に関わった証拠はないものの、この一連の騒動は彼の評判に大きな打撃を与え、ハーバード大学にも彼との関係を断つよう求める声が上がっている。上院議員のエリザベス・ウォーレン氏は、サマーズ氏の判断力を厳しく非難し、政策立案者や若い世代の教育者としての適性に疑問を呈した。
ハーバード大学はサマーズ氏とエプスタインの関係について新たな調査を開始し、サマーズ氏は論争を受けてOpenAIの理事職も辞任している。エプスタインのメール公開は影響の大きさを改めて示し、有名人物の責任問題や透明性の重要性を浮き彫りにしている。

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