トヨタ自動車は、2023年及び2024年モデルのプリウスおよびプリウスPHV(プリウスプライム)に関して、後席ドアの防水性能に問題があることを発見し、自主的なリコールを発表しました。この問題は、後席ドアの電子ラッチに水が侵入し、短絡を引き起こす可能性があることに起因しています。この短絡が発生すると、ドアがロックされていない場合、走行中にドアが開くリスクがあります。これは、乗員の安全に重大な危険を及ぼす可能性があります。
リコールの対象となるのは、日本、北米、ヨーロッパ、アジアの約211,000台の車両で、そのうち米国内での対象車両は約55,000台です。トヨタは、問題のある右および左の後席ドアオープナースイッチを改良されたものに無償で交換することで、この問題に対処します。修理が可能になるまでの間、米国およびカナダの顧客に対しては、駐車からシフトする際にドアが自動的にロックされる機能を有効にするよう求めています。これにより、短絡が発生した場合にドアが開くのを防ぐ助けになると考えられます。
トヨタは、リコールに関する通知を2024年6月初旬までに顧客に郵送する予定です。顧客は、自身の車両が安全リコールの対象となっているかどうかを、トヨタのウェブサイトや国家道路交通安全局のウェブサイトで車両識別番号(VIN)またはナンバープレート情報を入力して確認することができます。追加の質問がある場合は、トヨタブランドエンゲージメントセンター(1-800-331-4331)に連絡することも可能です。
このリコールは、トヨタが2023年モデルイヤーでプリウスを大幅に刷新し、従来の省エネ車からスタイリッシュなセダンへと変貌を遂げた後に発生しました。プリウスはトヨタの象徴的な存在でありながら、ブランドの最も売れている車種ではありませんが、リデザインにより販売が促進されています。2024年の最初の3ヶ月を通じて、販売は138.6%増加しています。
安全性と革新性で知られるトヨタですが、このリコールにより、顧客の安全を最優先に考える同社の姿勢が再確認されました。トヨタは、このような問題が発生した際に、迅速かつ透明性を持って対応することで、信頼性の高いブランドであることを証明しています。顧客とのコミュニケーションを重視し、安全な運転環境を提供するために、必要な措置を講じることを優先しています。このリコールは、トヨタが直面している課題を克服し、将来的にさらに優れた製品を提供するための一歩となるでしょう。
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